【試合を分けた5つのポイント】
① 経験値の差──序盤の試合運び
仙台育英は、過去の甲子園優勝経験や全国レベルでの実戦経験が豊富。
その差が如実に表れたのが試合の序盤。鳥取城北は立ち上がりで硬さが見られ、先制点を許した。対して仙台育英は、相手の守備のわずかな乱れを見逃さず、1点を確実に取りにいく「勝ち方のうまさ」が光った。
② 投手力の差──球威より完成度
鳥取城北のエースは球速こそ十分ながら、仙台育英打線は直球を的確にとらえていた。
一方で仙台育英の投手は、決め球のキレとコースの出し入れ、緩急のバランスが非常に良く、大振りを誘う場面も多かった。球威以上に「試合を作る」投球術で勝っていた。
③ 守備の精度──ミスが命取りに
中盤、鳥取城北の守備に小さな乱れが生じた場面で、仙台育英は一気に畳みかけて加点。
甲子園では、わずかな送球ミスや連携ミスが致命傷になり得る。仙台育英は守備でのほころびがほとんど見られず、試合全体を通じて安定していた。
④ チャンスでの集中力──得点圏の勝負強さ
鳥取城北にも得点機はあったが、あと一本が出ず。
逆に仙台育英は、ランナーが得点圏に進むと確実にタイムリーで仕留めていた。ここぞの集中力、そして「点が取れる打順の組み方」の完成度が違った。
⑤ ベンチワーク──采配と状況判断
仙台育英は、走者が出ればすぐに動く・ピッチャーの継投のタイミングが的確・守備シフトも柔軟。
監督・コーチ陣の的確な判断が選手の動きにも反映されていた。鳥取城北も良い戦いをしたが、全国常連校のベンチワークの差が最終盤で効いてきた印象。
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