
野球の練習では、限られた時間をどう使うかがとても大切です。
キャッチボール、ノック、バッティング、走塁など、やらなければならないことはたくさんあります。
その中で、トレーニングの時間を十分に確保するのはなかなか難しいものです。
そこで取り入れたいのが、サーキット形式のトレーニングです。
① サーキット形式のよさは、時間を無駄にしないこと
サーキットトレーニングは、いくつかの運動を順番に行っていく練習方法です。
例えば、
● 腕立て伏せ
● スクワット
● 腹筋運動
● バランス運動
● ミニハードル
● 短いダッシュ
こうした運動を組み合わせ、一定の時間や回数で次の種目に移っていきます。
一つの運動が終わるたびに長い説明や準備をする必要がないので、短い時間でも多くの運動を取り入れることができます。
待っている時間を減らし、選手全員が動く時間を増やす。
これが大きなメリットだと思います。
② 野球に必要な動きを組み合わせる
ただ筋力トレーニングを並べるだけでは、少しもったいないと思います。
せっかくなら、野球につながる動きを意識したいところです。
例えば、
● 下半身を鍛えるスクワット
● 体幹を安定させるプランク
● 股関節を使うランジ
● 肩甲骨を動かす運動
● 素早い切り返しを意識したステップ
● 走り出しを意識した短距離ダッシュ
このように、筋力、バランス、柔軟性、敏捷性などを組み合わせます。
投手、野手を問わず、野球では体全体を使うことが大切です。
一部分だけを鍛えるのではなく、いろいろな動きを取り入れることで、全身をバランスよく鍛えることにつながります。
③ 私なら、こんな形で取り入れる
例えば、6種目を用意して、選手をいくつかのグループに分けます。
1種目30秒程度、種目間の移動時間を含めて進めます。
1周終わったら少し休憩し、選手の状態を見ながら2周目に入ります。
最初から回数や時間を増やす必要はありません。
大切なのは、正しい動きで取り組めているかどうかです。
疲れてフォームが崩れているのに、無理に続けさせる必要はありません。
量をこなすことよりも、質を落とさずに取り組むこと。
ここは指導者がしっかり見ておきたいところです。
④ 選手が飽きない工夫も必要
同じ種目を毎回繰り返していると、どうしても選手は飽きてきます。
そこで、曜日によって内容を変えたり、季節に合わせて種目を入れ替えたりするのもよいと思います。
例えば、
月曜日は下半身中心。
水曜日は体幹とバランス中心。
金曜日は瞬発力や敏捷性中心。
このようにテーマを決めるだけでも、選手は取り組みやすくなります。
また、グループごとに種目を回るようにすると、仲間同士で声を掛け合う場面も生まれます。
ただし、競争させる場合も、速さや回数だけを評価するのではなく、正しい動きや丁寧さも評価したいところです。
⑤ 指導者の準備で練習の質が変わる
サーキットトレーニングは、準備がとても大切です。
何を鍛えるのか。
どの順番で行うのか。
何秒取り組むのか。
どのくらい休憩するのか。
これを事前に考えておくだけで、練習の流れは大きく変わります。
特に中学生の場合は、成長段階や体力に個人差があります。
全員に同じ回数を求めるのではなく、必要に応じて回数や負荷を調整することも大切です。
疲労が強い日や試合前には、内容を軽くする判断も必要になります。
⑥ 少ない時間でも、工夫次第で成果は変わる
トレーニングに長い時間をかければよいというわけではありません。
短い時間でも、目的を持って取り組めば十分に意味のある練習になります。
大切なのは、選手をただ疲れさせることではありません。
野球に必要な体を、無理なく、継続してつくっていくこと。
指導者が少し工夫するだけで、普段の練習の中にトレーニングの時間をつくることができます。
練習時間が限られているからこそ、メニューの組み方が大切になります。
選手が動き続けられる環境をつくり、短い時間の中にも多くの学びがある練習にしていきたいですね。
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