練習試合の組み方。保護者の気持ちを考えていますか?

試行錯誤の2年間

練習試合を組むとき、指導者は何を考えるでしょうか。

どこと試合をするのか。

どこで試合をするのか。

大会までに何試合必要なのか。

チームの強化や選手の成長を考えて、いろいろなことを調整していくと思います。

もちろん、それは指導者として大切な仕事です。

ただ、もう一つ忘れてはいけないことがあります。

それは、練習試合を支えてくれている保護者の存在です。

① 練習試合の裏側には保護者の負担がある

少年野球や中学野球では、保護者の協力なしに活動することはなかなか難しいと思います。

特に練習試合となると、保護者にはいろいろな負担があります。

朝早くからの送迎。

遠方への車出し。

飲み物やお弁当の準備。

試合中の応援やお手伝い。

場合によっては、兄弟姉妹の予定を調整して参加してくれる家庭もあります。

指導者にとっては、練習試合を一日組むだけかもしれません。

しかし、保護者にとっては、その一日のために仕事や家庭の予定を調整していることもあります。

試合ができるのは、当たり前のことではありません。

このことは、指導者として忘れてはいけないと思います。

② ドリンクの準備一つにも手間が掛かる

夏場の練習試合を考えてみます。

選手の飲み物を準備する。

氷を用意する。

足りなくならないように補充する。

試合が終われば、容器を洗ったり、片付けたりする。

こうした仕事は、表からはなかなか見えません。

送迎も同じです。

遠い場所で試合を組めば、保護者は早い時間に家を出なければなりません。

ガソリン代も掛かりますし、車を出してくれる家庭には責任も伴います。

指導者は、試合の内容だけでなく、そこまでの負担も考える必要があると思います。

③ 試合数を増やせばよいわけではない

チームを強くしたい。

選手に多くの経験をさせたい。

その気持ちは、指導者としてよく分かります。

しかし、毎週のように遠方への練習試合を組んだり、必要以上に試合数を増やしたりすることが、本当にチームのためになるのでしょうか。

もちろん、試合経験は大切です。

ただ、保護者の負担や選手の疲労も考えなければなりません。

近隣のチームと対戦する。

同じ日に複数試合を効率よく組む。

移動時間が長くなりすぎないようにする。

ときには練習試合を入れず、チームで練習する日をつくる。

こうした工夫も必要だと思います。

試合を組むことだけが、指導者の仕事ではありません。

どのくらいの頻度で、どのような形で試合を組むのがよいのか。

そこまで考えることが大切です。

④ 保護者の協力を当たり前にしない

少年野球や中学野球では、保護者の支えが本当に大きいと思います。

しかし、長くチームにいると、その協力がいつの間にか当たり前になってしまうことがあります。

車を出してくれる。

飲み物を準備してくれる。

グラウンドの準備や片付けをしてくれる。

それが毎週続くと、指導者も慣れてしまうかもしれません。

でも、そこには一人一人の時間と労力があります。

「いつもありがとうございます」

その一言だけでも、気持ちは違うと思います。

もちろん、感謝の言葉だけで負担がなくなるわけではありません。

だからこそ、保護者の負担を少しでも減らす工夫を、指導者側から考えていきたいものです。

⑤ 保護者の立場になって予定を考える

練習試合を組むとき、私は一度、保護者の立場になって考えることが大切だと思います。

集合時間は早すぎないか。

移動距離は長すぎないか。

試合の終了時間はどうか。

車出しの負担が一部の家庭に偏っていないか。

急な予定変更になっていないか。

こうしたことを考えるだけでも、組み方は変わってくると思います。

また、予定はできるだけ早く伝えることも大切です。

仕事の都合や家庭の予定がある保護者にとって、直前の連絡は大きな負担になります。

もちろん、相手チームの都合などで変更が必要になることもあります。

それでも、分かった時点で早めに伝える。

こうした小さな配慮が、チームへの信頼につながると思います。

⑥ 選手の成長をみんなで支えている

指導者は、選手を成長させるために努力します。

保護者は、家庭での生活や送迎、さまざまな準備を通して選手を支えています。

そして、選手自身も、その支えの中で野球に取り組んでいます。

それぞれの役割は違いますが、目指しているものは同じだと思います。

選手に成長してほしい。

野球を楽しんでほしい。

仲間と一緒に、よい経験をしてほしい。

だからこそ、指導者は保護者の気持ちを忘れてはいけません。

保護者は、チームのために何でもできるわけではありません。

仕事もあります。

家庭の事情もあります。

体調や生活の都合もあります。

そのことを理解した上で、無理のないチーム運営を考えていく必要があります。

選手の成長は、指導者だけでつくるものではありません。保護者の支えがあってこそ、成り立つものです。

練習試合を組むときも、大会に参加するときも、その裏側で支えてくれる人たちのことを考える。

そして、その協力を決して当たり前にしない。

野球の技術を教えることと同じくらい、周囲への感謝を忘れないことも、指導者に必要な姿勢ではないでしょうか。

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